お子さんの口元を見てください
『お口ポカン』になっていませんか?
このようなお子さんが最近とても増えています。
これは別名「口呼吸」といって、口から呼吸を吸って、口から吐いている状態です。人間本来の正しい呼吸法は「鼻呼吸」です。正しい呼吸は鼻呼吸だと教えてあげていますか?
口呼吸だと空気中のホコリや細菌、冷たく乾いた空気をそのまま気管や肺に入れてしまうので風邪などひきやすいのは良く知られています。でも最近は「歯並びと呼吸の関係」が指摘されています。「たかが呼吸で・・」と思うかもしれませんが、これは舌(ベロ)の位置とも関連するのです。
では試しに、しっかり口を閉じて軽く噛むようにすると、ほとんどの人は舌(ベロ)は上顎についているはずです。こうすると呼吸は正しい鼻呼吸をしていると思います。
今度は少しだけ口をあけて呼吸をすると(お口ポカン)舌は上顎から離れて下がります。
実は舌(ベロ)は口の中で強い力を持った大きい筋肉の塊(上図参照)であり、舌(ベロ)は口の中を満たしていて歯列を内側から支えているのが本来の姿です。
岡崎好秀先生「謎解き口腔機能学」より引用(改変)
※岡崎先生から掲載の許可を頂いています
歯は頬と舌と口唇のバランスのとれた所に並びます。舌(ベロ)が上顎(うわあご)に接していなければ上顎歯列に対して内側から外側へ押す舌圧もかからず、外側からの頬圧のみが作用し前後に長く狭いV字の歯並びになります。(上図)
また同様に上顎の天井(口蓋)も深くなるので鼻の通りも悪くなり、口呼吸しやすい形へと変化しサイクル化してしまうのです。
この他には上下の前歯がつかない開咬や下顎前突になる場合もあります。
口呼吸は更に姿勢やひいては顔の成長にも影響してきます。
ここまでで口呼吸の弊害がおわかり頂けましたか?
ただし注意して欲しいのは口呼吸をしているお子さんも原因を考えてあげないとなりません。